皆さんは、ご自分の舌の表面をじっくり見たことがありますか?東洋医学では、舌診といって、舌を診て診断する方法もあり、舌には全身の健康状態が現れます。
舌を鏡で見ると、表面に苔が生えているように見えます。それは正確には苔ではなく、舌の表面に存在している先のとがった「糸状乳頭」と呼ばれる突起です。その先端が、2〜3本に枝分かれすることもあり、苔のように見えています。苔に見えるほど細かくなっているのは、物を舐めるときに役に立つからです。正式な名前は、舌に生えた苔のように見えるため、「舌苔(ぜったい)」と呼ばれています。
舌は全身の鏡とも言われ、健康状態が反映されやすい場所です。舌を観察する、舌診の主なポイントは、次の二つです。
(1)舌そのものの質
どんな色をしているか。
形が萎縮したり腫れたりしていないか。
周囲に歯痕がついていないか。
(2)舌苔の状態
舌苔の色、厚さ、症状を診る
健康な舌は、ピンク色で、うっすらと白い舌苔に覆われている状態です。舌の形は、厚くも薄くもなく、歯の内側に納まっていて、口に隙間がある大きさが正常といえます。舌の色や舌苔などの変化で、概ね次のようなことがわかるとされています。(飲食、喫煙の直後は、舌や苔の色が変化する場合がありますので、それ以外の時間にチェックをしましょう)
|
舌の色
舌苔の様子
|
舌の形状
その他(特に外傷が無いのに舌の痛みを感じる場合)
|
歯を多数失うと、舌は相対的に肥大していきます。そのため、歯を失ったまま長い間放置した後に義歯を入れると、義歯の異物感が強くて慣れるのを遅くしてしまいます。また、虫歯で歯が欠けたところや、合っていない義歯が舌にあたって潰瘍をつくり、ごくまれには、ガンになる恐れもあります。口の中でガンになる発生頻度が一番多いのも舌で、特に大臼歯部に触れる舌縁部によく発生します。舌の色や形態に何らかの異常を発見し、数日たっても消えない時には、歯科医院で相談することをお勧めします。何事も、早期発見、早期治療が肝心です。

